2010年1月1日金曜日

本を読んで:メイドロボットはどこから生物となるか

メイドロボットはどこから生物となるか、という本を読んでみました。

http://www.amazon.co.jp/%E3%83%A1%E3%82%A4%E3%83%89%E3%83%AD%E3%83%9C%E3%83%83%E3%83%88%E3%81%AF%E3%81%A9%E3%81%93%E3%81%8B%E3%82%89%E7%94%9F%E7%89%A9%E3%81%A8%E3%81%AA%E3%82%8B%E3%81%8B-%E5%A4%8F-%E7%B7%91/dp/427406770X/ref=sr_1_1?ie=UTF8&s=books&qid=1262348177&sr=1-1

URLながっ!!

ま、それはおいといて。

内容は、ある日とある高校にメイドロボット「ピノン」が試験運用でやってきて、
とある男子生徒の横の席になって仲良くなって、生物部の女子が「ピノン」に
生物と無生物の間で興味があると言って、3人で生物部活で、
分子生物学(細胞やDNAやミトコンドリア、ウィルス)について深く突っ込むお話です。

著である夏緑氏は小説家であり、更に分子生物学会会員なので
そこからのアプローチから切り開いていっています。
どちらかと言うと分子生物学についての説明が主体で、
特にロボットを登場させる必然性は感じませんでした。
そういう意味で私的には期待していた人間とロボットの境界とはなにか?とは違っていました。

著氏もこの本の序盤でおっしゃっていますが、人間の器官をどんどん機械化したら
ロボットになるか?という問いには、やはり人間だろうという答えは出していますが
それは分子生物学では説明できません。
また逆も然りで、どんどん生物化していくロボットは人間になるか、
それが殺されたら器物破損になるのか、殺人なのかはもはや法や倫理の話です。

人間と、高度に知能化身体進化したロボット、それに境界は必要なのか?
実は私はそこが一番フォーカスしたいところなのです。

確かに要因の一つとして分子生物学、更に言うと構造的に生物かどうか
というのも含まれます。
ですがそれは西洋的には犬猫猿と人間の違いは何かも同時に含んでいます。
(西洋では動物はモノ扱いです。)
動物と人間とロボット、これらは何を基準としてどう違うのでしょう。

共通しているのは、最低限すべて原子から成り立っていることです。
そうなると道端の石とだって同じと言うことです。

何が違うのか?
人間は動物と違い、高度な社会を構築しています。
(中には群れという社会を構築する動物もいるのですが…。)
ロボットと、人間や動物では生体構造を持つかどうか、がありますが
前のとおり生体構造のロボットを考えられてもいいと思います。
あとはロボットは社会が無いことでしょうか。
一般的に人間社会に組み込まれる形にはなるでしょう。
(大多数のロボット研究者はそうなるようロボットを作っています。)

ですが私は、ロボットがロボットの社会を創ったらどうなるのだろうと考えています。
人間のような(もしくはそれとは違う彼ら独特の)知能を持ち、それらが自分達で
社会、法、ルール、組織を独自に作ったら…。

それは私にとって一生のテーマだと考えています。
そうなったとき人間社会はどうなるのか、未来はどうなるのか…。

ただ少なくても、ロボットが人間を滅ぼすことは無いと思います。
恐らく人間もロボットもお互いに、相互発展、つまり共生に興味を示すと思います。

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